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サイモン・フジワラ ホワイトデー
・ホワイトギフト、無題(梅の木)、コイン、扇子 貨幣の、共同体内での信用としての働き、共同体のあり方を示す役割(通貨、税、軍票、、)は、その機能が変われば共同体を支えるシステムも変わるし、その逆も起こりうる。
・乳糖不耐症 作品と画家の出自や画家による言説は切り離されるものかどうか。万寿台創作社のように、画家の個性を消し去って、高度に政治的なマスプロダクションとして、単にテクニックのみの絵画として(芸術的価値を失って)あるものが、それがさらにサイモンフジワラというアーティストの個展に組み込まれて作品として成立する場合、芸術的価値を失っているということそのものが、芸術的価値を持っているということ。
・不死鳥三部作 たとえナチスと関係がなくとも鷲は社会から抹消される。モナリザのひげ。
・驚くべき獣たち 毛皮は、現代においてはより高機能で低価格な代替品にとってかわられて、必ずしも必需品ではない、にも関わらず、それが本物であるということによるステータスと動物虐待のステレオタイプなシンボルとして二重に消費される。
・レベッカ 皇帝を頂点とした完全なシステムとそれに否応なく巻き込まれる人民(その代替としての人形)、貧困という社会の不完全なシステムとそれに巻き込まれたレベッカ。更生プログラムという強制的なシステムによって(なぜか)象られた130体のレベッカ。それが誰でもよかったレベッカ。ほとんど無意味なレベッカの石膏をひたすら作らされる中国の工房。おそらくその意図は彼らには理解されていまい。
・ハロー 健康体だが慈善団体に管理されて薬を抜かれることでゴミ集積場に戻れたことを幸せと感じるメキシコ人女性と、体には障害があるが成功して社会から自由になったことを幸せと感じるドイツ人男性。前者の、治安が悪く貧しい場所についてへばりついたイメージ、後者の、身障者の社会的に弱く不自由で有るはずだというイメージ、のどちらも当てはまらない。
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..2016/03/14(月) 03:41 No.3659 |
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