| フランシス・アリス展
結末の先送り、永遠に達成しないこと、それが反復されること。ばかばかしくて無駄に思える行為をわざわざ行うことで、結末ではなくプロセスそのものへ観るものの意識は向かう。ヴィデオで記録された行為の内容はしかし、それがばかばかしいがゆえに噂となって伝聞していく。伝聞で伝わる程度に形はないし、クライマックスや起承転結もない。
都市空間を占有すること。それぞれがそれぞれの方法において利己的に振る舞うことが生存戦略であるようなメキシコシティ(メイキングのインタビューによる)において、ただ歩くこと、少しばかりのアクションに巻き込まれる人々がいること、それを記録すること。 |