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米国株式相場は元日が祝日で休場となる以外、年末年始は通常取引となる。年内は節税目的の売買が散見される可能性はあるが、投資家や市場関係者の多くも休暇で閑散取引となることが想定される。年明けの2日から出来高も回復してくるだろう。
今週は経済指標では10月S&Pケース・シラー住宅価格指数(31日)、12月シカゴ購買部協会景気指数(31日)、12月消費者信頼感指数(31日)、12月ISM製造業景況指数(2日)、12月自動車販売台数(3日)などの発表が予定されている。消費者信頼感指数や自動車販売台数は、年末商戦期の個人消費の動向を見極める上で注目されるだろう。
来週は12月ISM製造業景況指数(6日)、12月ADP雇用報告(8日)、12月雇用統計(10日)が予定されている。雇用統計では非農業部門雇用者数は19万3千人増、失業率は7%で横ばいが予想されている。また8日には12月17・18日に開催されたFOMC議事録が公開される。量的緩和縮小に踏み切る判断に至った経緯や議論内容を踏まえ、今月下旬のFOMCで更に量的緩和の規模を縮小するかどうかが次の焦点となりそうだ。
個別企業では種子メーカーのモンサント(8日)や家庭用品小売のベッド・バス・アンド・ビヨンド(8日)が9−11月期決算を予定している。またアルミニウムのアルコア(9日)の決算発表から、10−12月期決算発表シーズンへと突入する。7日からはラスベガスで世界最大規模の国際家電見本市(CES)が開催される。今年もスマートフォンやタブレットと連携して利用できる家電製品やクラウド型サービスが注目されるだろう。
12月27日時点で米国株式相場はダウ平均が2013年初来で26%、ナスダック総合指数が38%の上昇となっている。株価が20%を超す大幅上昇となった翌年は、8割程度の確率で上昇し、平均上昇率も15%に達している。1月は統計的に上昇しやすいことが「1月効果」として知られている上に、金融政策や政治的な不透明感も少ない。10−12月期決算発表を手掛かりに一段高となる展開も期待できそうだ。
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