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独自の創薬基板技術「ADLib」システムをベースにした抗体医薬品創薬を進めているバイオベンチャー。
ヒト抗体を迅速に作製する完全ヒトADLibシステムが実用化レベルに達したことで、費用が先行する開発投資期からいよいよ収益収穫期に入るとの期待が盛り上がっていたが、5月15日に14年12月期の連結営業損益が10億4300万円の赤字(今期から12月期に決算期変更。前期は3月期決算で7億800万円の赤字)との見通しを出したことから、投げ売りが膨らみ、同月19日に1100円までたたき売られた。しかし、バイオベンチャーの場合、どうしても先行投資期間が想定より長くなる業態であることを考慮すると、この投げは過剰反応と判断できそうだ。
実際、決算発表と同時に発表した中期経営計画では15年12月期の営業損益は15億4300万円の赤字予想ながら、16年12月期は6億5100万円の黒字の見通しを出すなど、いよいよ本格的な収穫期が見えてきているからだ。しかも、5月19日の底入れ以降、株価は反転の足に転じた。ただ、バイオベンチャー関連は上げ下げの幅が大きく荒い動きを見せることが多いだけに、突っ込み場面を狙いたい。 [ KABDAS−EXPRESS ]
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