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モバイルゲーム大手、ディー・エヌ・エー(DeNA)の今2015年3月期は、2期連続の営業減益となりそうだ。スマートフォンのゲームアプリの台頭で、閲覧ソフトを通して遊ぶ、利益依存度の高いブラウザゲームの課金収入の落ち込みが止まらない。DeNAはスマホのゲームアプリの新作も大量に投入しているが、まだブラウザゲームの減少を補うだけの大きなヒットを出せていない。
会社が発表した14年4〜6月期(第1四半期)計画は、売上高366億円(前年同期比3割減)、営業利益65億円(同6割減)と大幅な減収減益の見通し。会社は通期の業績予想を開示していないが、東洋経済は売上高1700億円(前期比6.2%減)、営業利益390億円(同26.6%減)と2期連続の減収減益を予想する。
ブラウザゲーム市場の縮小とスマホアプリの苦戦という二重苦に加え、スマホアプリを中心とした新作大量投入で開発費や広告宣伝費が膨張する。収益がいつ底入れするかは、モバイルゲームのヒット頼みの状況だ。
DeNAは収益変動の激しい主力のゲーム事業を補うため、次々に新事業を開始している。13年11月に仮想ライブ空間「ショールーム」、12月に漫画雑誌アプリ「マンガボックス」と児童向け通信教育「アプリゼミ」をスタート。今年7月下旬からは、個人向けの遺伝子解析サービス「マイコード」への参入も決めている。だが、これらの新事業が花開くには、まだ時間がかかるだろう。
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